こうじ水の作り方は、こうじに水を注ぐだけと、とっても簡単ですが、そのこうじを入れる方法としてよく「三角コーナー用の不織布」とネット上で公開されているのをみかけます。
でも、三角コーナー用、排水口用のの不織布ってほんとに食品用に使えるの?使っても衛生面は大丈夫なの?という不安がありませんか?
そこで今回は、この不安について実際どうなのか、ご紹介します。
こうじ水で使う不織布、三角コーナー用ので大丈夫?
結論から言うと、三角コーナー用や排水口用に作られたものは、食品用には使わないでください。ということです。
パッケージにちゃんと「食品には使用しないでください」と書かれている商品もあります。
ゴミ用と明記してあるので、あえてそのように書いていないものもありますが。
食品用と書かれたものと、ゴミ用ではやはり違います。
「ゴミ用」を食品に使うなんて、ちょっと気分的に、とかそういった問題だけではないんです。
お茶パックと三角コーナー用の不織布の違いは?
でも、お茶パックとかと材料は一緒じゃない?何も害はないでしょう?と思う方もいるでしょう。
いや、でもそこには明確な違いがあるはず!ということで、どうしても気になった私はメーカーの方に直接伺ってみました。
お茶パックとゴミ用の不織布、どういった違いがあるのか、
「食品衛生法」という法律に則って、検査を受けているかどうか
という違いがある、とのことでした。
食品衛生法というのは、すご~くざっくり言うと
「飲食することに関して、その衛生面での危害が発生するのを防いで、国民の健康を守ることを目的とする」
といった法律で、飲食物はもちろん、それを包装するもの、食器や容器についてもこの法律による規制があります。
「食品用」として販売するには、その規制をクリアし、検査を受け、この規格基準に合わないものは食品用として販売することができません。
それを踏まえて、三角コーナー、排水口用、水切りネットなど、ゴミ用として製造される不織布は、あくまでゴミ用なので、当然ながらこの食品衛生法の検査の必要ないわけです。
ということは、この食品衛生法の検査を受けるための規格基準というのを考えて作られてはいないってことです。
材料がどうこう、ってことではないんですね。
どういった基準なのか、もっと詳しく知りたい方は厚生労働省のこちらのページをご覧ください。↓ こむずかしいことが書いてます。
食品衛生法( 昭和22年12月24日法律第233号) – 厚生労働省
ということで、ゴミ用はゴミ用、そもそも三角コーナー用の不織布や水切りネットは「食品を入れていいもの」ではない、ということです。
食品用に使用して何かあっても、あくまで自己責任ってことですね。少なくとも、食品に使うことを人にすすめるのはどうかと思います。
お茶パック 大きなサイズってある?
ということで、やはり、こうじ水を作るとか、食品を入れる用途なら、ちゃんと食品用のものを使いたいですね。
お茶パックって小さいから、もっと大きいのあればいいのに~っていうところから、三角コーナー用の不織布が選ばれたのでしょうけれども。
お茶パックには、大きなサイズのもあります。
もちろん、三角コーナー用よりはコストがかかりますが、やはり口に入れるもの。特にこうじ水は健康や美容のために飲むものですから、安全なものを使いたいですよね。
店頭ではなかなか見ることの無いサイズですが、トキワのお茶パックにLLサイズというのがあり、こちらは14×15cm。
文庫本の縦サイズが15センチなので、お茶パックとしてはかなり大きいサイズですね。
こちらのショップは1パック204円、1,800円以上購入で送料無料
他に日用品全般を扱っているショップです。
ちなみにAmazonでも扱いがありますが、Amazonではなく出品者の商品なので、1パック199円に別途送料が360円かかります。
⇒Amazonでお茶パックLLサイズをチェック
メーカーさん、お手頃価格で大きいサイズも作れば、売れると思いますよ~。サイズが大きければ活用の幅も広がるんだし。
食品衛生法って表示はあるの?
ところで、ちょっと気になったので、家にあるもので食品用のものには表示があるか、調べてみました。
かな~り前に買ったトップバリューのお茶パック。
う~ん、これには特段何も表示されていません。
すでにパッケージがリニューアルされてると思うので、最近のはどうかわかりませんが。
ただ、お茶パックとして販売されているので検査を受けているものですよね。
ちょっとこの表示義務があるかどうかまでは難しい条文から見つけることができませんでしたけども。
他にも見てみたらジップロックには書かれてる。
そして、こっちのカウンタークロスという商品にも、用途以外には使用しないでとの注意書きとともに、食品衛生法のことが明記されてます。フキンにも必要なんですね。
で、排水口用のネットもあるけど、これにはもちろん何も記載がありませんでした。
ひとまず、食品用に使う用途で選ぶなら、食品用の用途としての表示があるかどうか確認して選びたいですね。もちろん、お茶パックと書いてあれば、それは大丈夫でしょう。
ゴミ用というのは、やはりあくまでもゴミ用。少なくとも食品を入れる用途としては作られていないということを知っておきましょう。
それでも三角コーナー用の不織布は便利
食品には使わないほうがいいということがわかりましたが、三角コーナー用、排水口用の不織布とか水切りネットって、アイデア次第でいろいろと用途があるものです。
そこで、ついでに三角コーナー用の不織布、水切りネットの活用法・アイデアをいくつかご紹介します。
三角コーナー用の不織布
通気性あり、中身が少し透けて見えるのという特徴を生かしてみましょう。
・こうじ水で使ったこうじや果物の皮などで自然派の入浴剤(こうじ水はやめておきましょう)
・小物の整理
・バッグ、革小物などの収納に
・コーヒーかすなどを入れて香り袋
・ひのきチップやローリエを入れて防虫剤代わり
・消臭効果のあるものを入れて靴の消臭に
・保存袋として活用
・サッと被せてホコリよけ
・じゃがいもや玉ねぎの保存
水切りネット
薄くて丈夫、伸縮性があり、通気性がよいので、不織布よりさらに活用の幅が広がりますね。カラフルなものを使えば、手作りものなどの素材にも。
・結ぶなどして使いやすくまとめて油汚れの掃除に。ぽいっと使い捨て可能
・複数枚まとめて泡立てネット。ぶら下げ用の紐をつけるとさらに便利。
・植木の野菜や実などの防虫、防鳥ネットとして
・鉢底の穴に敷くネット代わり
・防虫剤をまとめて入れて押入れにぶら下げる
・細くカット、洗面所の排水口に詰めてゴミをキャッチ
・通気口等のフィルター代わり
・小さなお子さんのチュチュや髪飾りなど
・ラッピングの材料として
不織布とネットを分けてご紹介しましたが、どちらの用途にもそれぞれ活用できそうですね。
不織布もネットも、素材や厚みなどが違うので、それぞれに活用できる用途も広がりますね。
ビニール袋や紙袋などに入れてしまうと通気性が悪くて、といった場合、不織布や目の細かいネットはとても便利なものです。
よく、食品の乾燥ネットとして使うなんていうアイデアも出ていたりしますが、これも直接口に入るものなら避けたほうが無難でしょう。
たまねぎやじゃがいもの保存であれば、そこから洗って皮を剥いて調理するので、それほど問題にはならなそうです。不織布なら、表面についてドロや玉ねぎの皮などが落ちなくていいですね。
さいごに
三角コーナー用の不織布や水切りネットは、食品を入れる用途としては作られておらず、食品衛生法の検査も必要ないものです。
みんながやっているから、と安心して食べ物にも使っているなら、やめておきましょう。
こうじ水は、直接飲むものですから、生ゴミ用に作られたものの用途としては誤った使い方になりますので、くれぐれもご注意を。
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