これから登山を始められる方や初心者の方は準備する登山用品のラインナップから靴下を外していませんか?
登山の靴下選びってかなり大事です。
実は私も「靴下なんて何だっていい」と思って特に気にしていませんでした。
マタギや修験者は綿や麻の地下足袋や靴で険しい山を登っているではないですか、とはいえ、彼らは仕事や修行であって、私たちは趣味の登山です。
実際に山登りをするようになり、回を重ねるごとに、登山の靴下は、靴選びと同じような気遣いが必要だと気付きました。
そこで今回は、登山の靴下選びについてのあれこれを、ご紹介します。
登山の靴下選びは素材が大事
普段、靴下の素材ってあまり意識することがないですよね。
ですが、登山の場合はその素材ひとつで登山の足回り環境が大きく変わってきます。
まず、綿素材は靴下に限らずパンツやレイヤーでも使わることはありません。
理由は汗冷えするからです。綿素材は汗を吸湿するので、これが体温低下をまねき体力を消耗させます。
足は末梢神経が集中するところなので冷えないような素材を選ぶことが大事なのです。
以下、登山用靴下の素材を大きく4パターンに分けてみました。
・ウール
・化学繊維
・ウールの靴下と化繊の靴下の重ね履き
・ウールと化学繊維の合成繊維
では、それぞれの特徴など見ていきましょう。
ウール
ウール=羊毛
羊毛は油分を含んでいるので撥水性があり、特に保温性に優れています。
ですが、反面、虫の害を受けやすく、摩耗に弱い、洗濯で縮む、などの欠点があります。
ウールは、メリノウールという素材が定番。
ウール素材というのは、肌に当たるとチクチクしやすいのですが、メリノウールというのは、保温性はもちろんですが、肌触りがいいので人気が高いです。
さらに防臭効果が高い製品としても定評があります。
>>>夏の登山の靴下、ウールは使える?厚みは?重ね履き必要?
化学繊維
化学繊維は速乾性があり、羊毛と比べると薄手ですが耐久性があり、ウールのように洗濯すると縮む心配もありません。
ただし、保温力が低いのが欠点。
ウールの靴下と化繊の靴下の重ね履き
化繊の靴下の保温効果が低いという欠点を補うために、まず化繊の靴下を履き、その上からウール素材の靴下を重ね、保温性を高める使い方があります。
こうした履き方をしている登山者は多いです。
冬の登山では、重ね履きや厚手のウール素材を普通に選べばいいのですが、真夏だとウールでは暑い場合もあります。
ですが、ある程度厚手の物でないとマメができたり靴擦れを起こしやすいので、薄手のものはやはりおすすめできません。
夏場でも、クッション性を重視して薄手のものより、厚手のものを選ぶようにするのがベストです。
ウールと化学繊維の合成繊維
登山者にはよく知られた、「スマートウール」というメーカーでは、ウールと化繊の合成繊維で作られた靴下も販売されています。
こういうものでしたら厚手でクッション性があり、ウールと化繊の良いところを組み合わせ、保温性もよく、かつ乾きやすく、登山用の靴下としては申し分ないと思います。
ただ値段が一足で3千円ぐらいとちょっとお値段が高くなります。
登山の靴下、安いのでも大丈夫?
登山の靴下といっても、ピンからキリまであります。
上に紹介したような商品から選ぶのもありですし、安い靴下だってウール素材のものがあります。
初めは安いウールの靴下で重ね履きでもいいと思います。
化繊の靴下にウール素材の靴下を重ねて履けば実用性は充分。
ただし、やはり薄手のものは避けたほうが良いでしょう。
登山の足元を守る靴下ですから、もっと品質が良く快適なもの、ということなら、モンベルのトレッキングソックスがおすすめです。
価格は比較的手頃で、1000円~2000円ぐらいからあります。
登山用品のメーカーというと外国製が多いのですが、モンベルは日本の登山メーカーです。
人種によって足の形状が違うもの。モンベルでは日本人の体質に合った商品を開発しています。
靴下としては高い価格ではありますが、他メーカーと比べるとかなりリーズナブルです。
恐らく、今まで普通の靴下を履いて登山をしていたのであれば、このモンベルの登山用靴下に変えるだけで、十分満足できるレベルだと思います。
登山用品は一般的な日常づかいの製品に比べて、全般的に価格が高いのですが、その分、品質は保証できます。
ちょっと贅沢に普段使いもいいと思います。ものが良く、丈夫で長持ちするので、長い目で見れば節約になるかもしれません。
登山の靴下、サイズ選びで気をつけること
登山の靴下って高価なものが多いので、サイズ選びも慎重になりますよね。もちろんぴったりサイズが良いのですが。
購入するときは、靴とセットで、専門店で履いてみることが大事です。
例えば、大きすぎれば靴の中でズレたり、脱げてきたりします。
逆に小さいと、つま先に負担がかかることも。
ウールの場合は、洗濯で縮むことも考えて選びましょう。
買ってみて大きければ、洗濯したら、乾燥機にかけたりすると、縮むのでそれを利用するといいです。
わからない時はなおさら、登山の経験や知識のある店員さんに相談して選ぶようにしたいですね。
さいごに
登山の際の足元って、歩く衝撃を受けたり、汗をかいたり、その環境はなかなか厳しいもの。
そんな足を守るためにも、登山の靴下選びは素材からちゃんとこだわって選びたいですね。
最初は安いものから試してみて、徐々にグレードアップするも良し、早いうちに良いものを履いて、長く使うも良し、
いずれ、登山を楽しむなら、足元の装備はしっかりと、機能性を考えて揃えましょう。
>>>夏の登山の靴下、ウールは使える?厚みは?重ね履き必要?
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